日本の旅行会社様へ:アゼルバイジャンの現地手配(ランドオペレーター)について
how-to · 8 min read
日本の旅行会社様が当社(Birtour)をアゼルバイジャンの現地手配会社としてご利用になる場合の実務をご説明します。御社に残る業務と当社がお引き受けする業務、ネット料金かコミッションか、通貨と支払条件のうちまだ確定していない項目、日本語ガイドの手配、そして行程の形を決めてしまうバクーからシェキまでの道のりについて書いています。

Photo: AlixSaz, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
当社(Birtour)は、アゼルバイジャンのバクー(Bakı)に拠点を置く現地手配会社です。このページは、アゼルバイジャンをパッケージとして仕入れるのではなく、地上手配としてお求めになる日本の旅行会社様、およびホールセラー様に向けて書いています。販売と価格設定、そしてお客様との関係は御社に残ります。当社は、宿泊施設との料金契約、車両と運行、ガイド、入場と許可の手配を引き受け、ご一行の滞在中は責任者を現地に置きます。
市場を問わず旅行会社様全般に向けた一般的なご説明は現地手配業務のご案内(英語)にあります。このページはその日本向けの版で、一般向けのページよりも数字が少なくなっています。理由は意図的なものです。日本の旅行会社様が当然お知りになりたい数字のうち、いくつかはまだ決まっておらず、決まっていない項目については、推定値を載せる代わりに、何が決まっていないのかと、何をお尋ねいただくべきかを書いています。
なぜ今、アゼルバイジャンについてのご質問をいただくのか
日本の旅行会社様から、二つのご質問を直接いただきました。日本語を話すガイドを手配できるか、そして『VIVANT』で使われたアゼルバイジャンのロケ地をめぐる行程を組めるか、の二点です。次に同じご質問をいただいたときに、メールで一から書き起こさずに済むよう、このページにまとめました。
背景は短く申し上げます。TBS日曜劇場『VIVANT』シーズン2は2026年7月26日に放送を開始し、二部構成で、2026年12月には劇場版が公開されます。撮影は2025年8月から国内8か所で行われました(佐々木正明、Yahoo!ニュース エキスパート、2026年7月24日)。同コラムは8か所のうちシェキ(Şəki)を挙げ、バクーは写真のキャプションでロケ地として紹介していますが、残りには触れていません。阪急交通社は行程表で6か所を「ロケ地」として挙げていますが、これは公式の発表ではなく同社の区分です。阪急交通社はアゼルバイジャン6日間のツアー(コースET391T)を販売しており、2名1室利用でお一人様279,000円から379,000円、2026年11月30日から全11回の設定で、羽田発イスタンブール経由です。
以上はいずれも放送局と他社の商品についての事実であり、当社の主張ではありません。当社はどちらについても何の立場も持っておりません。ここから読み取れるのは、日本語での需要が、限られた日程に集中して立ち上がるということです。これは価格の問題である前に、日程の問題です。
御社に残る業務と、当社がお引き受けする業務
| 御社に残るもの | 当社がお引き受けするもの |
|---|---|
| お客様、パンフレット、販売価格 | 宿泊施設との料金契約と客室のブロック |
| 航空券、および添乗員の手配 | 車両、乗務員、ルートの設計 |
| 日本国内での販売とお客様対応 | ガイド、入場料、各種許可 |
| 行程の最終決定 | 滞在中に連絡の取れる現地責任者 |
バクーとアブシェロン半島(Abşeron)に加え、ガバラ(Qəbələ)、シェキ、グバ(Quba)、ガンジャ(Gəncə)、ラヒジ(Lahıc)、シャマフ(Şamaxı)、カスピ海沿岸は、下請けに回さず当社の要員で運行しています。日本の旅行会社様にとってこれが効いてくるのは、順調に進んでいるときではなく、何かが起きたときです。日曜日にシャマフ街道で車両が故障したとき、取引先が自分で解決できるのか、それとも別の会社に電話し、その会社がまた別の会社に電話するのかという違いです。
ご確定いただいた行程については、見積り日から30日間、行程上の各都市の客室を同時にお押さえします。バクーとシェキを組み合わせた行程で、片方だけ先に押さえが切れるということが起きないようにするためです。
ネット料金か、コミッションか
当社の既定はネット料金で、項目ごとにお出しします。施設ごとの室料、車両クラスごとの送迎、言語ごとのガイド1日単位の料金、入場料、許可費用を、それぞれ別の行として記載します。御社の利益をどの項目に乗せるかは御社がお決めください。この形式と団体割の考え方はネットレートとB2B料金のご案内(英語)にまとめています。
社内の会計がコミッション方式の場合は、同じ行程を、御社がお取引になる率でグロス表示に書き換えてお出しします。その率を決めるのは当社ではありませんし、このページにも率は書きません。グロス表示が必要な場合は、最初のやり取りで両方の形式をご請求ください。金額は同じで、書き方だけが変わります。
通貨と支払条件
ネット料金は米ドルまたはユーロでお出ししています。すでに米ドルまたはユーロでお取引のある旅行会社様については、1シーズンのあいだ当社が為替変動を負担し、料金を据え置くこともできます。販売期間中に仕入値が動かないようにするための扱いです。
日本円については、現時点で公表している取り決めがありません。契約交渉の場で役に立たない話をウェブページで作るつもりもありませんので、最初のメールでお尋ねください。見積りを円建てにできるか、請求書を円建てにできるか、為替をどちらが負担するか、送金手数料をどちらが負担するか。この四点は、パンフレットの価格を組み立てられる前に、文面でご確認ください。
支払条件については、市場を問わず公表しているものが一つあります。ご確定時に20から30パーセントのお預り金、残金はご出発の30日から45日前まで、継続的にお取引のある場合はNET30です。詳細は現地手配業務のご案内(英語)に記載しています。日本向けの別条件は公表しておりません。御社の精算サイクルに合わない場合は、すでに決まっている規定ではなく、個別にご相談いただく事項としてお考えください。
日本語を話すガイドについて
当社は、アゼルバイジャンで日本語を話すガイドと一緒に仕事をしています。条件なしで申し上げられるのはこの一文だけですので、この件については別にページを設けています。
何名いるのか、社員なのか契約なのか、同時に何組までお受けできるのか、1日あたりの料金はいくらか。いずれも公表しておりません。ご希望の日程で動けるかどうかをご予約ごとに確認しており、お受けできない場合は、ご予約の前にその旨をお伝えします。手配の流れと、どうしても手配できないときにご相談できる三つの方法は日本語ガイドの手配についてに書いています。
どのくらい前にご相談いただければよいですか
日程を確定される前にご相談ください。何日前まで、という数字はこのページには書きません。制約は日数ではなくカレンダーだからです。10月に空いていることは、5月の同じ週について何も意味しません。他社の商品で出発日が11回に固定されているということは、日本語での需要がその11の時期に集まるということでもあり、その前後に手配されるご旅行は同じ日程を取り合うことになります。
なお、バクーは日本より5時間遅れています(GMT+4)。日本の午前中にお送りいただいたお問い合わせは、当社の始業前に届き、その日のうちにお返事できます。
バクーとシェキを組む場合の実務
シェキはバクーの北西約300キロ、シャマフとガバラを経由して車で4時間から4時間30分かかります。この一つの数字が行程の形を決めてしまいます。往復したうえで現地で過ごす時間まで確保するには遠すぎますので、シェキでの1泊は選択肢ではなく前提条件になり、動かせるのはその前後にバクーで何泊置くかだけです。
日本の団体旅行にとっての意味は二つあります。一つは、日本語でのご案内が最も効いてくるのはシェキでの一日であり、最も効かないのは空港送迎だということです。日本語ガイドが一部の日程しか動けない場合は、そこで分けてください。もう一つは、復路をバクーで時間の決まった予定が控えていない日に充てていただきたいということです。4時間30分の移動に余裕はありません。
ロケ地と場所どうしの距離は『VIVANT』ロケ地のページに、シェキの街道の先にある建物についてはシェキ・キャラバンサライのページにまとめています。
このページで申し上げないこと
日本語を話すガイドの人数、社員か契約か、同時にお受けできる組数、1日あたりの料金は公表しておりません。いずれもご予約ごとにお答えする事項で、ご希望の日程で守れるとは限らない数字を掲げるよりも、お問い合わせに正直にお答えするほうが役に立つと考えています。
バクーとシェキを回る6日間の当社の陸上手配料金も公表しておりません。公表されている唯一の価格と、当社があえて行わない計算については『VIVANT』ロケ地をめぐる旅の費用に書いています。
何日前までという数字、コミッションの率、円建ての支払条件についても、上に述べた理由から記載していません。
日本国籍の方の入国要件も、このページには書きません。当社を含め、現地手配会社の販売用ページからではなく、アゼルバイジャン側の公式な窓口でご確認いただき、ご出発が近づいた時点で再度ご確認ください。
資格についても何も掲げません。アゼルバイジャンでは旅行業が許可制の業種から外れており、許可や登録の有無が、日本の取引先が期待されるほどの意味を持ちません。何を確認すべきかはアゼルバイジャンの現地手配会社の選び方(英語)に書いています。また、当社はTBS及び『VIVANT』のツアーを販売している旅行会社各社を代弁する立場にはありません。
お問い合わせ先
日本語のままお送りいただいて差し支えありません。宛先は info@birtour.com、電話は +994 70 905 65 95 です。フォームを経由していただく必要はありません。
一点だけお断りしておきます。当社が営業窓口の対応言語として公表しているのは英語、ロシア語、アゼルバイジャン語、トルコ語で、日本語は入っておりません。お返事は英語になる場合があります。ご依頼の内容を英訳してからお送りいただく必要はありませんが、お返事の言語についてはご承知おきください。
最初のご連絡には、日程(少なくとも月)、ご参加人数、ご希望のホテルのクラス、日本語を話すガイドが全日程に必要か一部の日だけでよいか、そして見積りと請求の通貨についてのご希望をお書き添えください。お問い合わせの書き方はお見積り依頼の出し方(英語)にまとめています。
免責事項
当社(Birtour)はTBS及び番組制作委員会とは一切関係がなく、『VIVANT』のパッケージツアーを販売している旅行会社各社とも関係がありません。バクーに拠点を置くアゼルバイジャンの現地手配会社です。このページは、日本の旅行会社様と現地手配会社としてお取引する際の実務を説明したものです。
お取引の条件についてはアゼルバイジャンの現地手配サービス(英語)をご覧ください。
- 日本の旅行会社が直接、現地手配を依頼できますか。
- はい。当社(Birtour)はアゼルバイジャンのバクーに拠点を置く現地手配会社で、旅行会社様と直接お取引しています。販売と価格設定、そしてお客様との関係は御社に残ります。当社は宿泊施設との契約、車両と運行、ガイド、入場や許可の手配を行い、ご一行の滞在中は担当者を現地に置きます。御社がお伝えにならない限り、お客様に当社の名前が出ることはありません。
- 料金はネット(正味)ですか、コミッション(手数料)ですか。
- 既定はネット料金で、項目ごとにお出しします。施設ごとの1泊あたりの室料、車両クラスごとの送迎、言語ごとのガイド1日単位の料金、入場料、必要な許可費用を、それぞれ別の行として記載します。御社の利益はその上に乗せていただきます。社内の会計がコミッション方式の場合は、御社がお取引になる率でグロス表示に書き換えたものをお出しします。その率を決めるのは当社ではなく、このページに率は記載していません。
- 見積りと請求の通貨は何になりますか。
- ネット料金は米ドルまたはユーロでお出ししています。すでに米ドルまたはユーロでお取引のある旅行会社様については、1シーズンのあいだ当社が為替変動を負担し、料金を据え置くこともできます。日本円については、現時点で公表している取り決めがありません。ウェブページ上で作文する話でもありませんので、最初のメールでお尋ねください。見積りを円建てにできるか、請求書を円建てにできるか、為替と送金手数料をどちらが負担するかの三点です。公表済みの規定ではなく、個別の交渉事項になります。
- 日本語を話すガイドを手配できますか。
- 当社は日本語を話すガイドと一緒に仕事をしています。ただし、あらかじめ人数枠をお約束するのではなく、ご予約ごとにその日程で動けるかどうかを確認しています。人数、社員か契約か、同時に何組までお受けできるか、1日あたりの料金は公表しておりません。日程と行程をお知らせいただければ、お受けできるかどうかを、お受けできない場合も含めてお返事します。
- バクーからシェキまでどのくらいかかりますか。日帰りは可能ですか。
- シェキはバクーの北西約300キロ、シャマフとガバラを経由して車で4時間から4時間30分かかります。往復して現地で過ごす時間まで確保するには遠すぎますので、シェキでの1泊は行程の選択肢ではなく前提条件になります。復路は、バクーで時間の決まった予定が控えていない日に充ててください。